テレビ朝日開局45周年記念
『流転の王妃・最後の皇弟』(前編)


◆丁寧な作りの歴史大作 「流転の王妃・最後の皇弟

 10、11月はドラマの季節。「芸術祭参加作品」などと銘打つ良質の単発作品が多いからだ。今年の目玉は、11月29、30両日に放送された「流転の王妃・最後の皇弟」(テレビ朝日系)だろう。主人公は、中国清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀の弟溥傑と、日本人の妻。国家や戦争に翻ろうされた男女の夫婦愛と、過酷な運命を詳細に描く、文字通り「歴史大作」だった。

 物語の始まりは1936年秋。陸軍士官学校に溥傑(竹野内豊)と嵯峨侯爵家の長女浩(常盤貴子)が、見合い結婚をする。軍部による“政略結婚”だったが、2人はきずなを深めていく。そして、第2次大戦終戦を満州で迎えた2人は、ソ連、中国にそれぞれ身柄を拘束され、長い流転生活を経験。16年後の61年、ようやく再会を果たす。

 構想、制作準備に3年を掛けたというだけあって、戦前の日本、満州国・新京の街並み、衣装などは、リアルに、細かく再現されたようだ。夫婦の流転の人生を描くストーリーは実話に基づくだけに、破綻は見られず、龍居由佳里の脚本は丁寧な作りに。歴史的背景の説明も巧みだったが、若い視聴者の興味を引くよう心掛けていたのだろう。

 人気俳優が数多く出演する中で、最も印象が強かったのは、やはり主演の竹野内だ。役と同年代の前半部はもちろん、中高年期も、自然体で、人間味にあふれる演技は見事。中国語のせりふも自然だった。

 竹野内以外でも、反町隆史、段田安則、竹中直人ら男優陣は、皆、自分の個性を役に投影していた。だが、女優で役になり切っていたのは、川島芳子をふんした江角マキコくらいで、総じて印象は薄かった。常磐は前半は好演だったが、年を重ねた後の浩の母性、人間性を表現し切れていなかった。

 敗戦後、引き揚げや抑留などで、ドラマ以上に厳しい現実に直面した日本人が、数多く存在したことだろう。ソ連軍に連行されたハル(木村佳乃)には、どのような運命が待っていたのだろうか。関東軍が支配する満州国や満映の実態などについても、もっと詳しく知りたくなった。

(2003年12月7日執筆)

テレビ朝日「流転の王妃・最後の皇弟」の公式サイト


(私のコメント)
二ヶ月前にDVDレコーダーを買いまして、録画はVHSビデオから完全にDVDに乗り換えています。DVDレコーダーにはHDDが内蔵されていて、とっさの場合にもレコードボタンを押せば録画できるのは便利になりました。VHSビデオの場合その都度テープの残量を気にしながらテープをセットして録画しなければならない。DVDの場合には画質のレベルを調整しながら録画できるので最長160時間も録画できる。

「流転の王妃・最後の皇弟」という番組も、たまたま新聞のテレビ欄を見たらあったのでとりあえず録画ボタンを押した。つまらなかったら、その時点で録画を止めればいい。結局二晩連続して録画しました。視聴率も25%を超えて良かったらしい。確かにテレビドラマとは思えない時間と費用をかけた大作でした。来年の2月にはDVDとして10000円ぐらいで発売される。

私の場合DVDにダビングしたので10000円得した事になります。これからのテレビドラマは使い捨てではなくDVD化してソフトとして販売されるようになって、ある程度製作費用をかけてもペイできる作品が増えてゆくようになるだろう。レコード店などではDVDの連続テレビ番組の作品がたくさん並ぶようになりました。

この作品のヒロインの常盤貴子は美人女優として人気最高で、深津絵里も30歳前後と同じ世代です。若さと演技力がバランスが取れて今が旬の女優です。これ以上年をとると御嬢様役などは難しくなるし、これ以上若いとベテラン俳優達との演技力に太刀打ちが出来なくて浮いてしまいます。DVDの高画質で見ても常盤貴子の美しさが引き立っています。

主役の竹野内豊の中国語もたどたどしい日本語の台詞も上手くこなしていた。中国ロケもふんだんに行われていて、映画の「ラストエンペラー」と全く同じロケ地が使われている。前半のドラマは結婚して日本での新婚生活と満州に渡っての生活が描かれていますが、満州帝国時代の宮殿がそのまま使われている。

このように中国のロケや中国人俳優もたくさん共演しているので、内容的に史実とは違う部分も出てくるのはしょうがないだろう。「ラストエンペラー」にしても満州族と漢民族との確執が描かれていたように、当時は「中国」と言うよりも「シナ」とか「満州」と言うべきところがみんな「中国」と言いかえられている。言葉も民族も北京と満州とでは異なる。

公式ホームページでも写真がたくさん使われていますが、私のHPの画像はみなDVDから直接キャプチャーしました。公式ホームページの写真は放送された画面とアングルも枠取りも多少違います。スチール写真として別に撮られたのだろう。テレビドラマをキャプチャーしながら見るとカメラマンになったような気がします。常盤貴子や深津絵里のような美人女優をモデルにカメラマンとしてのうでが試せます。




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